神谷 清美

「わたしは1年間のティーチングフェロープログラムで参加しました。派遣先での経験は何にも替えがたい貴重なものとなりました。ご指導いただいた先生方、ALLEXのスタッフの方々には感謝の気持ちでいっぱいです。このプログラムに参加するまで、わたしは一度も海外で長期間過ごした経験もなく、大学卒業後はピアノ講師やピアニストという全く畑違い仕事をして来ました。アカデミックな環境に全く不慣れな私を、一から丁寧にご指導いただいた先生方や、右も左も分からず戸惑っていた私をあたたかく励ましてくれた同期の仲間、とくにサマープログラムの期間、同じリビングルームを共有した二人のsuitematesにはとても感謝しています。最初は2年のTAプログラムで参加できればと思っていたのですが、私の場合は勉強したい分野が即興を使った音楽療法というとても限られた分野だったので、ALLEXでの一年は修士の学位取得のためにいずれ必要になる心理学が学べる学校を希望しました。派遣先の大学にはとても素晴らしい音楽学部があり、日本語講師としてクラスを担当するかたわら、学生のリサイタルの伴奏をしたり、ジャズ・コンボに参加して学内のみならず学外でも演奏したり、本当に充実した日々を過ごすことができました。学生たちの音楽センスからは日本では得られない多くのインスピレーションを得ることができ、全く飽きることがありませんでした。音楽学部の先生方とも一緒に演奏する機会があり、Deanや学部長はじめ何人かの先生がたには大学院出願の推薦文を快く書いていただくことができました。そのおかげで大学院ではティーチング・アシスタントのポジションを得ることができました。これはALLEXに参加していなければ決して得られなかった恩恵だと思います。このようにわたしにとってALLEXでの一年は、次のステップに進むための大きな足がかりとなりました。日本を離れて異文化の中で過ごすことは苦労もありますが、得るものはとても大きいです。知らず知らずのうちに持っていた偏見や先入観に気づいたり、改めて日本の良さに気づくことが出来ました。ぜひ、より多くの方々にこのプログロムをおすすめしたいと思います。」

神谷清美 (’16-17)

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